
このテントのコンセプトは野外の「ベースキャンプ」、もしくは「宴会場」。
立体化させると三角形になる1ポールテントは、ペグやアンカーでしっかりと固定できればもともと風雨にはとても強いものですが、このテントは新しい工夫をさらにプラスすることで、ますます悪天候にも耐えられるものになりました。悪天候の山中、海岸、河原やキャンプ場での快適性が増し、仲間や家族と楽しい時間を過ごせます。
その特徴のひとつは、「サイズ感」。内部で寝ることを考えても通常は1辺2mほどがあれば充分で、実際に市販されている1ポールテントにはフロアが「2×2m(4m2)」程度のサイズが珍しくありません。
しかし、このテントは「3×3m(9m2)」。1辺の長さを1.5倍にしただけで面積は2倍以上になっています。
具体的に言えば、大人8人が余裕をもって横たわれる大きさであり、料理を囲んで車座に座ればもっと多くの人数の収容が可能です。まさにベースキャンプ、野外宴会場にはふさわしい広さであり、頭上も最大で210~230cmと高く、たくさんのキャンプ用具や自転車なども入れられるでしょう。
フロアのシートは省いた土間のような内部とはいえ、8人が横たわれる大きさで本体重量はわずか1500g(ポールは除く)です。素材をもっと薄いものにするなど、より軽くすることもできましたが、そうすると華奢で壊れやすいものになり、値段も高くなります。その点、このテントは極端に軽くはないですが、だからといって重くもなく、なにより丈夫。そして価格も抑えることができました。
かなりバランスがよいものになっていると自負しています。
ポールは別売りにしました。その理由は、カヌーやパックラフトをする方であればパドルを利用し、山旅を好む方であればトレッキングポールを2本連結することで、わざわざテント用のポールを別途持参する必要がないからです。ただ、トレッキングポールを連結して使う方法には慣れが必要なので、はじめは専用ポールを使って設営していただくほうが確実です。
このテントの裾には、いわゆる「スカート」がついています。この部分はペグで固定できると同時に、海岸で使う場合はこの上に砂を、雪中で使う場合は雪を乗せれば、テントの形状を理想的に保ったままで内部をしっかりと閉じることができ、隙間から風が吹き込むことを防げます。
その結果、ますます悪天候に強い構造になっています。この部分は生地が少々傷んでもテント自体の機能を大きく下げるわけではなく、僕自身は川下りをしながらのキャンプ時にはゴツゴツした大きな岩を置いて使いましたが、そのためにペグやアンカーが効きにくい石だらけの河原でも強風に耐えられました。
一方で気温が高い時期は、このスカートを巻いてトグルで留めれば、地面との隙間が大きくなり、通気性が飛躍的にアップ。上部のベンチレーターとのコンビで、熱気を外に逃します。
また出入り口は2か所あり、両方開ければますます空気がこもることはなく、まるでタープ感覚で使うこともできます。
このテントの最大の特徴であり、ほかのテントにはないディテールは「出入口」の部分です。
テントの出入り口のパネルは“巻いて留める”のが一般的ですが、このテントはロックがついたテープ状のコードを“引くだけ”。瞬間で開けっぱなしにでき、ほとんど手間がかかりません。
このコードは上下2か所についており、地面に近くて手を伸ばしにくい最下部は省略しています。
これだけでもテントへの出入りには充分ですが、地面が濡れているときでも最下部の生地に土がつかないようにと、この箇所はトグルでも留められるようにしています。
テント内にはLEDランタンなどをかけられるループが付けられています。
超軽量でコンパクト、なのに広々とした山岳テント。
シンプルかつ機能的で、一年を通して快適にお使いいただけます。
※ポールは別売りです。
¥5,980+ 税
¥13,000+ 税
4シーズン対応で設営も簡単。
前面メッシュにすれば通気性抜群。クローズすれば冬も暖かく過ごせます。
YARI3×3本体のペグを共有できるので設営が簡単。
インナーTOP部分にはランタンなどを吊るせるループ付き。